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製図台の上で、刻みの間隔が違う二本の物差しを木の帯に当てくらべる水彩画

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100は、円ではない

橙子(大正から来た子)
橙子(大正から来た子)
ねえ京、物価の展示に「125.1」とありましたけれど。あれは何円のことなの?
京(統計局案内人)
京(統計局案内人)
円ではないのです。あれは「指数」といって、比べるためだけに作られた数字です。絵にしてみましょう。
同じ品物の値段 A県 1,250円 全国平均 1,000円 B県 800円 → 全国平均の1,000円を「100」と決めて、言いかえると 全国平均=100とした指数 A県 125.0 全国平均 100.0 B県 80.0 → 形はまったく同じ。ちがうのは、ものさしの目盛りだけ

※数値は説明用の仮の例です。

橙子(大正から来た子)
橙子(大正から来た子)
あら、上と下でまるきり同じ形。
京(統計局案内人)
京(統計局案内人)
そうです。指数は、値段の並びを変えません。ただ、目盛りを「円」から「全国平均=100」に張りかえただけです。
橙子(大正から来た子)
橙子(大正から来た子)
では、なぜわざわざ言いかえるの。円のままでよいではありませんか。
京(統計局案内人)
京(統計局案内人)
買うものが一つならそれでよいのです。けれど物価は、米も家賃も電気代も、まとめて測ります。単位のちがうものを足すことはできません。だから、いったん「全国を100とした位置」に直して、そろえるのです。

100は「全国平均」であって、どこかの県ではない

100という目盛りは、日本のどこかにある基準ではありません。全国をならした地点です。 ですから「100の県」は必ずしも存在しませんし、100に近いことが「ふつう」を意味するわけでもありません。

差は「ポイント」であって、円ではない

125.0と80.0の差は45。この45は「ポイント」と呼びます。45円ではありません。

では45ポイントは何円ぶんか。それは、もとの値段がいくらだったかによります。 全国平均が1,000円なら450円ぶん、10万円なら4万5千円ぶん。 指数だけを見ていても、金額には戻せないのです。

費目がちがえば、別の指数

「総合の125」と「教育の125」は、同じ125でも中身が別です。 それぞれ、その費目の全国平均を100として測っています。

ですから、総合で1位の県が教育でも1位とはかぎりません。 日本一「物価が高い」県はどこだ日本一「教育にお金がかかる」県はどこだを並べてご覧ください。 同じ県が、上と下を行ったり来たりします。

橙子(大正から来た子)
橙子(大正から来た子)
指数が高い県は、暮らしが苦しいということかしら。
京(統計局案内人)
京(統計局案内人)
それは、この数字だけでは言えません。物の値段が高い土地は、たいてい賃金も高いからです。暮らしの手ごたえを見るなら、稼ぎのほうも一緒に並べる必要があります。

似ているけれど、別のもの

この国には、100を基準にした数字がもうひとつあります。昼夜間人口比率です。 こちらは「夜にいる人の数を100としたとき、昼の人数は何%か」という割り算の答えなので、 パーセントで書いています。

物価の指数のほうは、割り算の答えというより「基準に対する位置」です。円でもパーセントでもありません。 どちらも100を基準にしていますが、説明の仕方がちがうので、この国では書き方を変えています。

Countopiaで指数を使っている展示

総合光熱・水道教育の三つです。 いずれも消費者物価地域差指数といって、全国平均を100としています。 各ページの注記にも、金額そのものではないと書いてあります。